リード

中井保

2007年05月20日 21:13

昨日のオルガンの続きです。
昔の小学校のオルガンは、足のペダルで風を送って、リードを鳴らしていました。
ハーモニカと一緒ですね。

楽器でリードを使って鳴らすのは、クラリネットやサキソフォンなどの木管楽器に多いです。
チャルメラもそうですし、日本のしちりきもそうです。

リードは、葦という意味ですね。その通り、楽器のほとんどのリードは葦で出来ています。
しちりきに使う葦は、高槻の鵜殿のものに限られているそうです。そして、西洋のリードは、フランスの地中海の葦を使います。ほぼ全世界の管楽器奏者は、ここの葦にお世話になっています。ある日本の奏者が、淀川や琵琶湖の葦を試したそうですが、まったくだめだったそうです。なにせ、フランスの葦は6~7メーターもあり、その先端部分のもっとも緊密な部分を使います。



プロは葦そのものから作り始めますが、私たちは、左の半完成品を買います。それをチューブに絹糸で巻きつけたのが真ん中。それを自分で削って、右の自分用のリードを作ります。
この、リードを作る作業が、オーボエ奏者にとって、本当に、皆さんには想像もできないくらい、大変なのです。
そのために、殆どのオーボエ奏者は、性格が曲がってきます(うそです)。



これが、リードを作る道具の、ほんの一部です。プロの奏者だと、明日から家具屋さんが開けるほどの道具を持っています(これは半分うそです)。



これが私のオーボエです。綺麗でしょう。左の先端にリードが付いています。
リードは、ケースに入れて何本も持っています。でも、本当にいいリードは、めったに出来ません。
オーボエ奏者によっては、一生出会わない人もいるほどです(これはオーバーです)。
インターネットでは皆さんにお聞かせできないのが残念です・・・?

葦のちなみ、琵琶湖でリード音楽祭が出来ないものでしょうか。