2007年05月20日

リード

昨日のオルガンの続きです。
昔の小学校のオルガンは、足のペダルで風を送って、リードを鳴らしていました。
ハーモニカと一緒ですね。

楽器でリードを使って鳴らすのは、クラリネットやサキソフォンなどの木管楽器に多いです。
チャルメラもそうですし、日本のしちりきもそうです。

リードは、葦という意味ですね。その通り、楽器のほとんどのリードは葦で出来ています。
しちりきに使う葦は、高槻の鵜殿のものに限られているそうです。そして、西洋のリードは、フランスの地中海の葦を使います。ほぼ全世界の管楽器奏者は、ここの葦にお世話になっています。ある日本の奏者が、淀川や琵琶湖の葦を試したそうですが、まったくだめだったそうです。なにせ、フランスの葦は6~7メーターもあり、その先端部分のもっとも緊密な部分を使います。

リード

プロは葦そのものから作り始めますが、私たちは、左の半完成品を買います。それをチューブに絹糸で巻きつけたのが真ん中。それを自分で削って、右の自分用のリードを作ります。
この、リードを作る作業が、オーボエ奏者にとって、本当に、皆さんには想像もできないくらい、大変なのです。
そのために、殆どのオーボエ奏者は、性格が曲がってきます(うそです)。

リード

これが、リードを作る道具の、ほんの一部です。プロの奏者だと、明日から家具屋さんが開けるほどの道具を持っています(これは半分うそです)。

リード

これが私のオーボエです。綺麗でしょう。左の先端にリードが付いています。
リードは、ケースに入れて何本も持っています。でも、本当にいいリードは、めったに出来ません。
オーボエ奏者によっては、一生出会わない人もいるほどです(これはオーバーです)。
インターネットでは皆さんにお聞かせできないのが残念です・・・?

葦のちなみ、琵琶湖でリード音楽祭が出来ないものでしょうか。


Posted by 中井保 at 21:13│Comments(1)
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淀川の堤防に、鵜殿を見渡すように「鵜殿霞の原碑」があります。この碑は、明治8年(1875)に始まる淀川改修の100周年を記念して建立されたものです。 鵜殿は淀川河川敷の前島から上牧...
鵜殿葦の原碑【高槻のええとこブログ】at 2007年06月18日 09:58
この記事へのコメント
初めまして。当方は、ドイツでバグパイプ職人をしているものです。リードの材料に関して調べておりましたところ、中川様のブログが目にとまりました。

中川様のブログによりますと、琵琶湖の葦はオケで使うような管楽器には向かないそうですが、知人のドイツ人バグパイプ職人から、ある種のバグバイプには中国産や日本産の葦が向いているらしい、との意見を聞き、一度試してみたいと考えておりました。

ちなみに私は、有名なスコットランドのバグパイプではなく、ドイツやチェコ、スペインといった、欧州大陸系のバグパイプを作っております。楽器によって、ダブルリードのもの、シングルリードのものがあり、音を出す際にかける圧力も様々です。いずれも現在はフランス産の葦を使ってリードを作っていますが、もしかしたら日本の葦がしっくりくるタイプの楽器があるかもしれず、かねてより日本の葦には興味を持っておりました。

もし中川様が琵琶湖や淀川の葦の入手先をご存知でしたら、教えて頂けると大変嬉しく存じます。お忙しい中、勝手なお願いを申し上げて誠に恐縮ですが、お時間のあるときにでもご教示いただけましたら幸いです。

宜しくお願い申し上げます。

薗田 徹
Posted by 薗田 徹 at 2009年01月11日 21:41
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